Homeスポンサー広告政治>小沢氏起訴相当議決を考える(検察審査会)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小沢氏起訴相当議決を考える(検察審査会)

2010.05.07 Fri

前の話になるが、去る4月27日、検察審査会が小沢一郎民主党幹事長の政治資金規正法違反の案件について「起訴相当」の議決を下した。

議決文は以下の通り。

平成22年東京第五検察審査会審査事件(申立)第10号
申立書記載罪名 政治資金規正法違反
検察官裁定罪名 政治資金規正法違反
議決年月日 平成22年4月27日
議決書作成年月日 平成22年4月27日
議決の要旨
審査申立人   (氏名) 甲
被疑者 (氏名)  小沢一郎こと小澤―郎
不起訴処分をした検察官 東京地方検察庁 検察官検事 木村匡良
議決書の作成を補助した審査補助員 弁護士 米澤敏雄

2010年2月4日に検察官がした不起訴処分(嫌疑不十分)の当否に関し、当検察審査会は次の通り議決する。

議決の趣旨 不起訴処分は不当であり、起訴を相当とする。

議決の理由

 第1 被疑事実の要旨

被疑者は、資金管理団体である陸山会の代表者であるが、真実は陸山会において04年10月に代金合計3億4264万円を支払い、東京都世田谷区深沢所在の土地2筆を取得したのに、
 1 陸山会会計責任者A及びその職務を補佐するBと共謀の上、05年3月ころ、04年分の陸山会の収支報告書に、土地代金の支払いを支出として、土地を資産として、それぞれ記載しないまま総務大臣に提出した。
 2 A及びその職務を補佐するCと共謀の上、06年3月ころ、05年分の陸山会の収支報告書に、土地代金分が過大の4億1525万4243円を事務所費として支出した旨、資産として土地を05年1月7日に取得した旨を、それぞれ虚偽の記入をした上で総務大臣に提出した。

 第2 検察審査会の判断

 1 直接的証拠
 (1)04年分の収支報告書を提出する前に、被疑者に報告・相談等した旨のBの供述
 (2)05年分の収支報告書を提出する前に、被疑者に説明し、了承を得ている旨のCの供述
 2 被疑者は、いずれの年の収支報告書についても、その提出前に確認することなく、担当者において収入も支出もすべて真実ありのまま記載していると信じて、了承していた旨の供述をしているが、きわめて不合理、不自然で信用できない。
 3 被疑者が否認していても、以下の状況証拠が認められる。
 (1)被疑者からの4億円を原資として土地を購入した事実を隠蔽(いんぺい)するため、銀行への融資申込書や約束手形に被疑者自らが署名、押印をし、陸山会の定期預金を担保に金利(年額約450万円)を支払ってまで銀行融資を受けている等の執拗(しつよう)な偽装工作をしている。
 (2)土地代金を全額支払っているのに、土地の売り主との間で不動産引渡し完了確認書(04年10月29日完了)や05年度分の固定資産税を陸山会で負担するとの合意書を取り交わしてまで本登記を翌年にずらしている。
 (3)上記の諸工作は被疑者が多額の資金を有していると周囲に疑われ、マスコミ等に騒がれないための手段と推測される。
 (4)絶対権力者である被疑者に無断で、A、B、Cらが本件のような資金の流れの隠蔽工作等をする必要も理由もない。
 これらを総合すれば、被疑者とA、B、Cらとの共謀を認定することは可能である。
 4 更に、共謀に関する諸判例に照らしても、絶大な指揮命令権限を有する被疑者の地位とA、B、Cらの立場や上記の状況証拠を総合考慮すれば、被疑者に共謀共同正犯が成立するとの認定が可能である。
 5 政治資金規正法の趣旨・目的は、政治資金の流れを広く国民に公開し、その是非についての判断を国民に任せ、これによって民主政治の健全な発展に寄与することにある。
 (1)「秘書に任せていた」と言えば、政治家本人の責任は問われなくて良いのか。
 (2)近時、「政治家とカネ」にまつわる政治不信が高まっている状況下にもあり、市民目線からは許し難い。
 6 上記1ないし3のような直接的証拠と状況証拠があって、被疑者の共謀共同正犯の成立が強く推認され、上記5の政治資金規正法の趣旨・目的・世情等に照らして、本件事案については、被疑者を起訴して公開の場(裁判所)で真実の事実関係と責任の所在を明らかにすべきである。これこそが善良な市民としての感覚である。よって、上記趣旨の通り議決する。

(Aは小沢氏の元公設第1秘書・大久保隆規被告、Bは陸山会元事務担当者で衆院議員の石川知裕被告、Cは同会元事務担当者の池田光智被告のこと)


以上が議決文です。

解説やつっこみは様々な方がブログ等でなさっていますので、ご色々と覧いただければと思いますので、私自身として疑問に思った事を記していきます。

疑問に思ったのはこの部分
5 政治資金規正法の趣旨・目的は、政治資金の流れを広く国民に公開し、その是非についての判断を国民に任せ、これによって民主政治の健全な発展に寄与することにある。
(1)「秘書に任せていた」と言えば、政治家本人の責任は問われなくて良いのか。
(2)近時、「政治家とカネ」にまつわる政治不信が高まっている状況下にもあり、市民目線からは許し難い。
 6 上記1ないし3のような直接的証拠と状況証拠があって、被疑者の共謀共同正犯の成立が強く推認され、上記5の政治資金規正法の趣旨・目的・世情等に照らして、本件事案については、被疑者を起訴して公開の場(裁判所)で真実の事実関係と責任の所在を明らかにすべきである。これこそが善良な市民としての感覚である。


まず、「秘書に任せていた」と言えば、政治家本人の責任は問われなくて良いのか。の文。これは同義的な責任や政治的責任のことであって、法律上ではその罪に該当するかしないか法に則って判断されるべきである。同義的や政治的な責任は政治家であれば選挙などで審判を受ければ良い話であって、司法の場である検察審査会で問うのはナンセンスである。

また、「政治家とカネ」にまつわる政治不信が高まっている状況下にもあり、市民目線からは許し難い。とあるが、これでは社会情勢次第で裁かれる人が法の下に平等ではないということになり、司法としてはナンセンスな事になる。国民に知らしめるのが規正法の意図であり、それを元に国民が政治家を法的に裁いてよいわけではない。国民が審判を下すのはあくまでも選挙である。許し難ければ選挙で責を問えばよい事であり、許しがたいので法で裁けというのは罪刑法定主義に反する。

更に上記1ないし3のような直接的証拠と状況証拠があって、被疑者の共謀共同正犯の成立が強く推認され、上記5の政治資金規正法の趣旨・目的・世情等に照らして、本件事案については、被疑者を起訴して公開の場(裁判所)で真実の事実関係と責任の所在を明らかにすべきである。これこそが善良な市民としての感覚である。とある。ここまで来ると笑ってしまう。「政治資金規正法の世情」とは何だろうか?世情を辞書で引くと「世の中のありさま」「世間の人情・俗人の心」とある。世の中の現実に合わせろという意味であれば、今回の案件は他の議員の場合であれば報告書の修正で済む案件なのだから談ずるべくもない。しかし、「世間の人情・俗人の心」という意味であるならば、「みんながあの人は悪いと言っているので、あの人は裁かれなくてはならない」という法律にも何にも基づかない世間心理や世論だけで罪を問うという事であり、罪刑法定主義や司法制度の根幹を揺るがす危険な思想であると言わざるを得ない。

そもそも「市民感覚」「市民目線」とは何か?今回の件はワイドショーや新聞に影響され現政権のネガティブキャンペーンに乗った市民が、まさにこの決議文の「善良な市民感覚」の正体である。では、市民にマスコミお得意の世論調査で「小沢氏は何の罪に問われているのか?」と質問してみればいい。おそらく正解はほとんど返ってこない。「裏金を貰っていた」「元々小沢は悪い奴だ」「金権体質」「新聞やマスコミが悪い奴だといっているから」「外国人参政権を推し進めようとしているからだ」と法的に全く根拠の無い回答をするか返答できないかのいずれかである。

今回の事件の本質は何か?西松事件も同じだが、小沢氏の周辺を洗い、無理な筋書きで小沢氏本人を逮捕または起訴するための検察の極めて幼稚な別件捜査という茶番の残骸だ。つまり、何も出てこなかったが、全員不起訴だと自分達の面子が潰れるので、無理やり秘書達を起訴したに過ぎない。西松事件の裁判を見れば明らかだ。

検察審査会の今回の議決は悪しき先例になる可能性がある。法に基づかず国民感情だけで起訴相当という決議が出る事が分かってしまい、法的には問題の無い人が起訴され不利益を被るケースが多発するかもしれない。ようは、報道次第になり、報道を牛耳っている勢力が思いのままに政界や社会を操る事が出来る世の中になる可能性がある。

中には「政治家だから厳しく罰すべき」という人も居ると思う。しかし、今回の件は普通に法的に考えれば、土地購入に関しての帳簿の記載時期が違っていただけの話であって、他の政治家と比べても待遇に極端な差がある。通常であれば、帳簿(報告書)の修正で済む話であり、秘書を3人も逮捕拘留するような案件でもない。ほかの議員が修正で済むものを小沢氏だけが罪に問われるのは法の元の平等という点から見てもおかしい。司法の場で論ぜられるのであれば、もっと冷静に審議されなければならない。これでは好感度だけで起訴が決まってしまう。鳩山首相が不起訴相当で小沢氏が起訴相当なのはこの差なのではと感じてしまう。司法として死活問題だ。あくまでも、司法の場では「法に反したかどうか」だけが議論されるべきである。

これは最早、小沢氏だけの問題ではなく、国民の司法制度の問題だ。報道機関や公権力から睨まれた人間は、マスコミによって追い詰められ、検察審査会による「民意」で強制起訴され、多大な不利益を被るシステムが確立されつつあるわけだ。そして、勿論、これはあくまで起訴をするかしないかの話であって、その後起訴されれば裁判があるわけだ。しかし、現在の日本では捜査や起訴でも「罪人」扱いされて報道される。さらに、裁判制度上では、検察官面前調書(検察官が取調べの際に記録した調書・通称検面調書)がほぼ採用される悪しき仕組みもある。一度疑われるともう終わりなのが、現在の日本の社会の仕組みなのである。

今回の小沢問題はマスメディアと検察の懸命の誘導によって、小沢氏への不当な「起訴相当議決」を審査会が下したといえる。検事が「検察審査会を使って起訴してやる」と発言した話もある。純粋に「民意(笑)」だけではなく、他の力が働いた可能性もある。検察官の木村匡良氏は自民二階氏を不起訴にした検察官、審査補助員の米澤敏雄氏の所属する麻生総合法律事務所は谷垣自民党総裁と親しいという噂もあり、単純な構造ではないという疑惑もある。検察審査員の選定にも様々な疑惑があり、様々な問題点が出ている。

ただ、検察サイドがどのように考えているかは不透明である。幾つかのケースは想像出来るので、以下に列挙してみる。
1.小沢氏や民主党に参院選でダメージを与える為、参院選告示直前に小沢起訴や現在審査中の他案件の小沢起訴相当決議をぶつけてくる。裁判の勝敗は二の次。
2.裁判で恥をかきたくないので、再度不起訴。検察審査会で強制起訴されたら、証拠品を渡して終了。
3.証拠品を渡すと自分達が恥をかくので、渋々小沢起訴。勝てない裁判でボロ雑巾に。
1と3は検察の上層部人事に影響しそうだし、2は自分達の捜査の恥が明るみに出るので嫌がりそう。さて、検察はどう出るのか?

本来、被害者救済の為のシステムであるはずの検察審査会。今回、何故このような事になったのか。原因はマスメディア・司法制度にある。まず、取調べが全面可視化されれば間違った検面調書が作られる機会も少なくなるし、その信憑性も格段に高くなる。更に、その取調べの内容がマスコミにリークされ、被疑者が追い詰められた時も真実を見極める事が可能になる。そしてマスメディアの偏向報道(極端な警察・検察・既得権寄り報道)と既得権との癒着を是正するため、マスコミ改革(クロスメディア規制・電波オークション制)を実施しなければ、正しい情報を得ることが出来ない。また、野中氏が暴露している官房機密費の問題を徹底的に調べ、マスコミや御用メディアの腐敗を国民の前に明らかにすることが不可欠だ。

司法制度改革・マスコミ改革は当然元々既得権の自民党やその擬似政党(一般的に第三極と言われる政党)には、当然これは出来ない。というより、やらないほうが自分達に有利なのでやらない。これに民主党連立政権はやっと手をつけ始めた。ここで現政権いやらせなければ、他党が政権を取ればおそらく現状のままか既得権に有利な仕組み変更が行われ、国民は更に洗脳されていくだろう。この火を消すわけにはいかない。それは、国民のマスコミや既得権への服従を意味する事になるのだから。



(ご紹介)
ツイッターでも、色々つぶやいています。よろしければこちらもご覧下さい。
http://twitter.com/turffan

私の呟きをまとめたTwilog
http://twilog.org/turffan








banner_21.gif

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村






↑ブログランキングに参加しています。
よろしければクリックお願いします。



FC2ブックマーク


スポンサーサイト

テーマ:検察・警察の腐敗 - ジャンル:政治・経済

コメント

*

【宮崎/口蹄疫】宮崎の種牛を一元管理している家畜改良事業団の肥育牛から口蹄疫感染例が出ました。このままでは宮崎の畜産業界は壊滅
します。皆様のお力をかして下さい。

県では、4月20日の本県における口蹄疫発生以来、口蹄疫防疫活動により影響を受けた畜産農家に対する支援を行うため、「宮崎県口蹄疫被害義援金」を下記により募集します。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/fukushi/shakai_fukushi/html00165.html

*

マスコミは事実をありのまま民主党に遠慮しながら限られた紙面、時間で報道しているだけでは?別に、前政権時のような倒閣ありきで行った悪意あるものはないのでは?

コメント投稿

Private

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://turffan.blog54.fc2.com/tb.php/103-6b20d462
この記事にトラックバックする(FC2ユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。